【第4回】要望山盛り!問題クライアントに妥協を促す交渉術!:悪質クライアント格闘記

【第4回】要望山盛り!問題クライアントに妥協を促す交渉術!:悪質クライアント格闘記

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クライアントと一言で言っても相手は人間ですから、良い人も悪い人もいます。好みなどの主観が入るので良し悪しの感覚も人によってかわってしまうわけですが、中には「え?」と思うような人もいるわけです。

今回はちょっとしたミスから低単価帯の仕事を募集しているクライアントと取引をした際のトラブルを紹介いたします。

今となっては半分笑い話なのですが、なんというか、「人を安く使う事しか考えていない人」と取引をしても良い事はないのだなーと思った事件でもあります。

トラブルから学んだ事だけでなく、実際に解決するための交渉術などもセットでどうぞ。

■自己紹介

■今回のバトル相手

普段は超低単価帯で仕事を募集しているクライアント。

問題1.後出しの要望が多い

問題2.問題点の提示が主観的

問題3.契約の前提を無視

■見積もりに対して「高いですね」と言ってしまうクライアント

そもそもの発端は、寝ぼけて本来仕事をする範囲ではない単価のライティングの仕事を引き受けてしまったことです。「いやー、普段の半額くらいの仕事請けちゃった」というのは単なるドジの話なのですが、問題は記事のクオリティをチェックしたクライアントから問い合わせが入ったことです。

見積もりが欲しいということで素直に見積もりを出したのですが、こんな事を言われました。

 クライアント「ちょっと高いですね」

 しらたま。「高いと思うなら結構です。安くするなら自分でサイトを構築した方が稼げますので」

ぶっちゃけ安めの価格設定でやっている自覚があるので、「ああ、普段から低単価で依頼出してると感覚が麻痺するのだなぁ」と。さすがにカチンときたので理由も書いてさっくりお断りしたのです。

ところが、話はまだ続きます。

 クライアント「すいません、見積もりの価格で良いので記事の作成をお願いしてもよろしいですか?」

ここで断っとけばトラブルにならなかったんだよなぁというのは後からの話でして、真面目に回答させていただきました。

 しらたま。「前回見積もり最低限の価格の場合は内容はほぼお任せになりますがよろしいですか? また、要望の度合いによって追加料金が発生する可能性があります」

実際に契約した場合の諸注意なども説明したのですが、まずは最低限の価格と単価を上げてクオリティアップを図った記事で2記事分書いて欲しいという要望があり契約に至ります。ここからが長かった……

■次々出てくる要望にマジ切れしそうになる

紆余曲折があったわけですが、契約した以上は仕事です。要望を聞いた上で作業にはいりましたが、早速トラブルが起きます。まずは意識のすりあわせということで記事のテーマとタイトルの候補を送ってくださいと言われ、実際に送った結果、

 クライアント「情報が古いので書き直してください。あと、英文記事もあるのでそれに触れてください(要約)」

と返されました。

えーと、うん、情報が古いというのは簡単なのですが…… どこからが最新なのか基準の提示がないと『何度もリテイク』される可能性が出てくるのですけど?

それと、英語はできないってことは事前に伝えてますし、要望増えるなら追加料金かかるって話もしてましたよね?

 しらたま。「最新の基準提示をお願いいたします。後出しの要望が多いようだと追加料金をいただくことになります(要約)」

 クライアント「最新情報でお願いします。追加料金は納得できません。契約に同意した以上プロ意識を持って価値のある記事を書いてください(要約)」

だから、具体的に基準を提示しろと言うに! この時点で私はほぼマジ切れしております。まぁ、最初の交渉時点でベンチマークサイトのチェックしとけばここまでこじれなかったので反省するべきポイントでもあるのですが。

プロ意識を持って仕事するのは当然なんですが、顧客の無茶振りに応えるのがプロの仕事ではないんですよね。貴方も発注のプロでしょうという言葉がブーメランになっちゃいますし。要望が高度になるほど品質を担保するための労力や経験=人件費が必要になるのですがご理解いただけないようで……

 しらたま。「あ、この人と仕事するの無理だわ」

と思った次第。

そんなわけで、全力で縁を切る作業に移ります。

■具体的に行った交渉と、経歴に傷をつけないための工夫とは?

縁を切る気で動くのはいいのですが、クラウドソーシングサイトで作業をしているとどうしても気になるのが契約終了時の評価です。契約終了時に作業者とクライアントがお互いの評価をつけられる仕組みになっているのですが、低評価をつけられると後々の仕事に響いてしまいます。

仕事のクオリティを担保するためにも安易に契約を切れない仕組みになっているのです。

そこで、私が使ったのが「苦言と代替案をセットで提案する」ことです。苦言と代替案を二つ並べると、話しを前進させるために代替案(この場合は記事のテーマとタイトル候補)に食いつかざるをえなくなるんですよね。そっちの方がマシですから。

今回で言えば、

 しらたま。「最新の情報とだけ提示されても主観が混じる可能性があり、齟齬が生じればお互いに不利益が生じます。プロとしての仕事をするのは当然ですが、具体的な情報の提示がなければ作業の負担が増すだけでなく信頼関係も大きく損なわれます。すでに多くの時間が浪費されている事もご理解下さい。実務面でこちらが提案できる範囲ですと、最新情報ということで○日前に発表されたニュースをもとにした記事と、長期の検索流入を意識した○○についての記事を提案させていただきます。タイトル案は○○と○○です。一度比較の上後検討いただければ幸いです」

みたいな感じです。余計な波風立てたくないなら苦言は控えめにした方が良いですが、作業に支障がある事を共有するのは常識の範囲になります。

代替案も二つ用意したのはより良い方を選択したと感じるように誘導するためですね。それと、反対するにしてももっと具体的な案を出さないと駄目になりますから。結果としてクライアントは代替案を採用したので、後はクオリティで押し切って記事納品に成功しましたとさ。

さらに、納品後の評価で先んじてクライアントに満点評価をつけ、私に低評価をつけられないように釘をさしておきました。これで契約満了、お役御免となったわけです。

嫌味は言われましたが、

しらたま。「下手に指摘しても相手にノウハウ提供することになるのでスルーで」

と、なりましたとさ。

■結果:労力面で赤字でもダメージは最小限に

時間と労力的には大赤字になってしまいましたが、かなり勉強になりました。

まず、普段から低単価で依頼をしているクライアントと仕事しても人間扱いして貰えないのだなぁと。普段から仕事を安く買い叩いているわけですから、労力や技術に対して対価を払う意識が低い。仕事の前にベンチマークサイトの共有が必要だと思ったのもこの一件からです。

契約時は2つの記事を執筆する予定でしたが、途中で条件変更を提案して1記事だけで完結するように交渉したりもしました。お互いクレームをつける不毛な展開になりつつあったので、この要求はあっさり通っています。クライアントもさぞストレスがたまったでしょうね。ライター側から反論を受ける機会も無かったでしょうし。

ちなみに、もう一つの記事は要望の追加ありありの欲張りプランで執筆予定でした。「高い」って言った時点で発注能力低いことがわかってたので、最初から欲張りプランのみで受付にすればよかったですね。単価は倍の設定してましたけど、初期のプレゼンや途中の修正で高評価とりつつ着陸できたはず。

単価の違いでどれくらいサービスの違いが発生するかを提示したかったのですが、顧客にあわせた単価設定(サービスの提供)をしないと初期で躓いて次に繋がらない。単価に納得することが契約の前提ですから、評価のミスマッチも起こりにくくなります。

後は何か書いても愚痴になってしまいそうなので控えます。クライアントからすれば私は「価格の割に仕事をしないひどいライター」でしょうしね。前提の確認が重要であることと、コミュニケーションが仕事の効率を左右するということを実感した一件でした。

 

次回→【第5回】契約破棄の条件とは?損をしないための法律知識を紹介!:悪質クライアント格闘記

初回→【第1回】高品質って何なのさ?!注意が必要なクライアントの見分け方:悪質クライアント格闘記

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専業クラウドワーカーでフリーライター。収入アップよりも書く事にこだわる叩き上げ。 Twitterではクラウドソーシングの相場の情報のほか、連載に関する情報も発信しています。

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