【第5回】契約破棄の条件とは?損をしないための法律知識を紹介!:悪質クライアント格闘記

【第5回】契約破棄の条件とは?損をしないための法律知識を紹介!:悪質クライアント格闘記

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契約を盾に無茶振りをしてくる人がいるのはどの業界も一緒で、フリーランスの場合はクライアントが一番厄介な相手になることは珍しくありません。

「契約してしまった以上は仕方がない」と考える人もいますが、実際は反論すれば契約の条件変更や破棄が可能になることもあります。

契約の基礎を学んでいれば防げるトラブルも多く、知識の有り無しが仕事の効率にも大きく影響するのです。

■自己紹介

■契約はお互いの立場が対等であることが前提

契約を盾に無茶振りをするクライアントは存在し、私も実際にトラブルにあったことがあります。(前回記事参照)

無茶振りがあった場合にどうやれば断れるか苦慮する人も多いわけですが、ここで見落としがちなポイントが一つあります。

それは契約内容が合理的なものであり、互いの基本的な権利を侵害していないかということです。

たとえば、契約事項にどちらかが一方的に不利になる内容が含まれたとします。契約のチェックの際に見落としがあったとしても、契約をした以上には絶対に守らなければいけないのでしょうか?

応えは「NO」です。もちろん契約は可能な範囲で守る必要がありますが、明らかに不合理な内容が含まれている場合は契約の無効を訴える事も可能になります。

契約基本はお互いの立場が対等であることであり、基本的な人権や各種権利を侵害しない範囲であるということが前提になります。それを超える範囲の契約はそもそもが違法である可能性も出てくるのです。

各種契約の無効を訴えた裁判で契約の無効が認められた判例があるように、契約が絶対ではないという事は頭に入れておく必要があります。また、クライアントとフリーランスの立場は対等であるという前提も忘れないようにしましょう。金を払う人間が偉いわけでは無いのです。

■実際に契約を破棄することができるのか?

契約は絶対のものでは無く、無効なものと裁判所が判断した事例がある事は説明しました。では、クライアントから無茶振りをされた場合に実際に契約を破棄することはできるのでしょうか?

これは「内容による」という結論になります。契約が無効と判断された例はありますが、合理的な範囲の内容であれば一部の契約が有効と認められる場合もあります。法律の専門家でも判断がわかれるケースがあるため、無茶振りをされたからと即契約破棄を目指すのは現実的ではないのです。

クライアントが契約を盾にするのであれば、まず自分の権利を主張して要求が呑めない事を伝えるのが先決です。クライアントが条件を飲んでくれたならそこで問題は解決します。クライアントが条件を飲めないことを主張した場合に初めて条件変更の交渉や契約破棄が視野に入ります。

仮に訴訟になれば経済的な負担や事務的な負担が発生するのもポイントです。仮に訴訟が成立し、裁判に勝っても赤字になるケースもあります。まずは交渉で解決を目指すことが大切で、交渉に不安がある場合は専門家に相談するなど、感情論では無く理性で動くことが大切になのです。

■下請法などフリーランスに関わる法律を知っておく事も重要に

法律の専門家に相談し、後ろ盾を作った上で交渉をすれば契約条件の変更や破棄はより現実的なものとなります。ただし、それ以前にトラブルを避けるために法律を学んでおく事は重要で、個人の交渉力をあげるポイントにもなります。トラブルにあってからでは対応が後手になり、状況が悪化する可能性もあるからです。。

フリーランスにとって身近な法律になるのが下請法です。簡単に言えば『一定規模以上の事業者が下請けを搾取するのを防ぐための法律』です。事業者都合による一方的な作業の追加や一定以上の支払いの延期はやってはいけないことになっていて、違反すれば罰せられる恐れがあります。。

SNSなどで情報を発信するフリーランスは多くなっていますが、クライアントがSNSなどの情報更新を理由に「作業に専念するように指示する」のも法に触れる可能性があります。「プライベートな時間にまで口を挟むのは業務の範疇を超ないか?」など、考え方の切り口を増やせれば大きな武器となります。

法律について学ぶほど交渉時に使えるカードや、相手の無茶振りへの反論の根拠が増えるのです。

■どうせ法律を書くならもっと詳しく書けないの?

「どうせなら法律についてもっと詳しく書いて欲しい」と思う方もいらっしゃるかもしれません。が、法律について書く場合や、人に話す場合は気にしなければならない法律があります。日本には士業等の資格者のみが行うことができる「独占業務」が存在し、無資格者が弁護士や税理士などの士業に関する業務を行うと法律で罰せられる可能性があるのです。

詐欺の抑止や身勝手な法解釈を周囲に広めるのを抑止するためなどなど、様々な理由があって作られた法律なのですが……

「親切心から他人に法律について語ったら逮捕された」なんて恐れがあったりもするのです。なので、無資格者である私としては「こんな法律があるので勉強した方がいいですよ」「困ったら専門家に相談してくださいね」位しか言えることが無いのです。書いた情報が誤っていればさらに問題ですしね。

■ある程度法律を学んでおかないと損をしやすいのがフリーランス

・契約は絶対的なものではない

・契約破棄を求めるよりも交渉が先決

・フリーランスが学ぶべき法律は多い

有資格者でなければできない業務に注意

フリーランスは企業などの後ろ盾がなく、契約や法律の問題が収入の多寡に直結します。トラブルを避けるために怪しいクライアントを避けるのは基本ですが、いざという時に身を守る法律の知識が重要になります。自分から積極的に法律を学べば順法意識が高いクライアントからの評価が高くなるのもポイントです。

身勝手な法解釈を広めるのを防ぐための法律があるため、資格がない人からのアドバイスは注意して聞く必要があります。また、自分が発言する場合も慎重になりましょう。

ちなみに、やたらと「法律が!法律が!」というクライアントには言葉がそっくりそのまま刺さる可能性もあったりします。必要だと感じた場合は法律の専門家に相談をしながら、リスクを管理することが重要なのです。

 

次回記事→【第6回】低単価案件は情報商材が原因?実際に募集者に問い合わせてみた件:悪質クライアント格闘記

前回記事→【第4回】要望山盛り!問題クライアントに妥協を促す交渉術!:悪質クライアント格闘記

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専業クラウドワーカーでフリーライター。収入アップよりも書く事にこだわる叩き上げ。 Twitterではクラウドソーシングの相場の情報のほか、連載に関する情報も発信しています。

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